シニア以外が馬鹿を見てる日本

人事を尽くして怒らず待つ。修行アラ僧のテーマ。
ああ、これはとっても難しい。特に「怒らないこと」はとっても難しい。

日々が「怒らない」修行

今日の修行は「シニア以外が馬鹿を見てる日本」への怒りを抑えること。

6月8日に菅新政権が発足。「最小不幸社会」を作り「強い経済、財政、社会保障」を実現したいと意気込んでいる。キャッチフレーズを何にするかは別として、社会保障に手厚く対応すること、はいつの世でも政権に求められる大事なこと。赤ちゃんからお年寄りまで、福祉国家である現代先進国に住む人々はみな「私たちの生活を支援して!と叫んでいる。が、聞こえるのは結局シニアの声のみ。だって、投票所に自由に足運べるのは人口の3割以上いる60歳以上のリタイア層。昨日のエントリでは子ども手当てへの怒りについて述べたけど、世の中の大局を見ればこの国は終戦直後から全てが年寄り保護のために進んできたようなもの。年寄りが金持ってるからって、銀行まで年寄りばっかりに尻尾振る。 ソウルメイトとよく議論したよなあ、このトピック。また今度話そうっと。

さて、このシニア層、どんどん増えていきます。各種調査資料によると、これから20年以内に日本の人口は4割近くが60歳以上のシニアになる試算。特に65歳以上の人口の成長率はなんと2〜3%です。30歳未満の人口が毎年1%近く減っていっているのと対照的。そういう中、1,400兆円といわれる個人金融資産の6割は60歳以上が保有、そして負債を含めた純資産に直すと住宅ローン等を抱えて負債が多い20代や30代ではマイナスに陥るため、約8割が60歳以上のもの。*1

総務省の家計調査によると、現在のリタイア世帯、つまり世帯主が無職、でかつ「婚姻している」世帯の月間生活経費は約30万円。こういった世帯の持ち家率は約9割に達するため、家賃が入っていないのがミソだが、それを除いた経費の約7割は公的または企業から支払われる年金給付金。後は預金の取り崩しとか、保険金とか、配当収入などで成り立っている。積極的にな〜んにも考えていなくとも、生活費の7割は整っていた、というのが実態。もちろん月間経費がいくらかかるか、なんていうのは人それぞれ。贅沢な暮らしをする人はもっと必要だろうし、質素な暮らしでいいやと思えばもっと少なくてもよい。でも公的あるいは企業の年金が大きな生活の糧になっているのは平均像で見れば変わらない。

でも私は知っている。そして最近また確認してしまった。アラフォー世代の年金は、支払った金額より受け取る金額の方が少なくなる可能性が高いってことを。。。血みどろになって働いてきたのに何でだよ〜

待てよ、自分は退職した後いくらあれば安心して暮らせるのだ???

心配になった修行アラ僧はざっくり計算。さっき言及した約30万円の月間生活費が必要と仮定して、(アラ僧の時代には)年金支給が開始される65歳からカウントするとして、自分は平均寿命の87歳、夫は同じく82歳まで生きるとして、ごくごく普通の暮らしをするとした。今はデフレ時代だけど、これからどうなるかは不明、よって生活費水準は変わらないと前提をおいた。

すると、なんと手年後の生活費は9,000万円近く必要なんだ〜〜〜。あ、某銀行のHPでは8,500万円とありました。でもはっきり言って誤差範囲ですね。しかも、今アラ僧は賃貸の身。年取ってお家がなければ30万円では足りないわけで、我が街S区に住もうとしたらそれはそれは相当の家賃が必要。てことはえ、一本たつってことかも知れないのです。

その銀行のHPによるとアラフォー世代では、死ぬまでにもらえる年金総額は約3,800万円、残りは退職金や預貯金などの取り崩しで2,600万円 … てことは、8,500万円-(3,800万円+2,600万円)= 2,200万円足りないってこと。しかも「国が今言ってる程度の年金はもらえるはず」という前提のもとです。人口動態や労働力、そしてマーケット運用の結果により、年金支給額の試算は年々、いやもっと頻繁に変化をしており、増加ではなく、減少傾向あるのみなんですよ。

それじゃどうやって生きてけばいいのよ?!

と自力でためようとしたって、社会保険料は毎年給料の増加率よりハイピッチで伸びており手取りは減少気味、ボーナスは会社の業績不振で伸びず。転職先探しても、軒並み契約時の給料は抑え気味、よって下降覚悟で行かねばならぬ。 なけなしの預貯金を率のいい投資にまわすか、と言っても金融不安でとてもじゃないけどジャンプできず。

結局何って、ペイオフ限度まで都銀さん、地銀さんに預けておくのが一番安心???

そういう考えも甘い! だって銀行も景気不振で企業にも貸せず、とび技の運用商品はリーマンショックでぼろぼろ。して、銀行が運用先に困って、お金を流し込んでるのは、破綻寸前の日本国の国債!!! 

年寄り増えて福祉充実すべし → でも景気低迷で税収少なし → 財政出動で補填すべし → 原資ないから国債発行すべし → 国債発行は借金の拡大、国どんどんあぶなく見える → 海外企業・投資化引き上げ → 金融伸び悩み → 経済ますます停滞 → 税収上らず福祉充実できず → 財政出動

しかも! 国債はじゃんじゃん発行されると同時にじゃんじゃん償還される。償還するためにもじゃんじゃん国債を発行。そして償還を受けているのは他でもない、60歳以上のお年寄り。 お分かりのとおり、①個人の国債の持ち主もお年寄り多し。だって「国だから潰れないし安心」、②郵貯の8割、銀行預金もその多くが国債購入に当てられており、その6割をお年寄りが持っている! もう、国も銀行もお年寄りのために働いてるの???

ぐるぐる回って、修行アラ僧の時代にはなんにもなくなっちゃう、あるいは日本破綻!! 
そんなの冗談じゃない!!!

おっと、怒っちゃいけない。対策対策。怒りを抑え、何ができるかを考えよう。幸せのために。

怒らず焦らず老後のお金を守りたい修行アラ僧の考え

その一、日本国債に投資してない銀行を探す
そんな銀行は邦銀にはありません。だから外国銀行。え〜、外銀はいや〜という方、そっぽ向くのはまだ早い。

その二、潰されない銀行銀行を探すリーマンショック後、Too Big to Fail(大き過ぎて破綻させられない)が露呈。やっぱりグローバルの大きな金融機関でしょう。
一つ前のクライテリアを無視すれば、日本だったら三菱東京UFJ銀行三井住友銀行そしてみずほ銀行だけでしょう。後は大手地銀さんでしょうか。

その三、「日本国民」として守られる、重視される銀行を探す
そうです、どんなに大きくても安定してても、結局外国人は「資産凍結」などの憂き目に遭いかねない!
だから外交的に日本に近い、あるいは別の意味で日本人でも大事にしてもらえるところがよい

その四、ある程度の金があるなら、預貯金としておいておく。無理に投資なんてしない
この30年間みると、結局なんにもしなかった人が一番得してます。なくしたくなかったら別に投資なんてせずに持っておいた方が損がない
投資するなら、「もうちょっとやれば…」と引きずられずに、引き上げタイミングをきちんと手数料引いた逆算値で理解しておく
ポリシーに沿ったことしかしない。虎の子なら大事にしましょう。結局歴史が語ってるのは「血と汗と涙だけが形として残る」です
不動産ならマンションじゃないですよ〜、土地です。あ、この話はまた今度いたします。怒りの芽吹きが感じられる論点あります。

一〜三、そんなことどうやってすんねん?と思うでしょう。修行アラ僧は一〜三に見合う金融機関をCitibank銀行だと思っています。
グローバル背景にした邦銀(だから「Citibank銀行」と銀行が名前につけされられています)。預金保険機構にも入ってるからペイオフ上限までは預金保護されるし、全体としてはまさにToo Big to Fail。他の邦銀とちがって日本国債しかみなくありません。

ちなみにこのブログだけ読んでCitibank銀行に全て預けたら破綻しても、自己責任ですよ。預金自体も金融商品です。
銀行に投資してるようなものですから、しっかり納得してからにしてくださいね。

しっかし、Citibank銀行、行員の態度めちゃ悪! あきれるばかり!
後からきたお年寄り数組に横入りさせないでよ!
口座開設すんのに、あなたは口座作る必要あるんですかなんて聞かないでよ!
質問には真面目に答えてよ!
昔の邦銀支店長じゃあるまいし、態度だけでかくて、嫌そうで偉そうな説明と口座開設手続きで1時間強が苦痛なんですけど!
金もってなさそうなアラフォーですけど、将来の年寄りなんですが!

もう、金融機関も年寄りばかりみて! そりゃ現在の収益源でしょうが… 

これでも怒っちゃだめなんでしょうか?
そうですよね。。。 何もかも、老後のため。

せっかく昨日はサッカーW杯で日本がカメルーンに勝って気分よかったのにぃ。
ソウルメイトと久しぶりに試合見て嬉しかったのにぃ。

生きとし生けるものが幸せでありますように。

*1:詳しくは総務省の家計調査などで計算できますが、少し古めのデータだが、図にまとまった資料を以下のHPで紹介している方がいますhttp://www.gamenews.ne.jp/archives/2009/01/post_4462.html